うつ病からの転職 転職のメリット・デメリット

回復のヒント

うつ病に一度かかってしまうと中々簡単に治るようなものではありません。このページを見られている方はきっと仕事のストレスからうつになった方が多いのではないでしょうか。

現在の仕事を継続するか、転職をするか。

仕事を継続するには、これまでのストレスもあるでしょうし、逃げて楽になりたい気持ちもあると思います。 同じような働き方ではまた身体を壊してしまう。ひいては、会社への将来の展望が見いだせない。そういうこともあるでしょう。私もそう考えていました。

そうすると、気持ちは自然と転職に向かいます。しかし、果たしてそれは長い目で見てよい選択でしょうか。

私は転職を希望して実際に転職活動をしてみましたが、ことごとくダメでした。転職がダメだったからという消極的な理由ですが、今の会社に残ることを決意しました。結果としてはこれは良い判断だったと思います。一般的に見ても、うつ病になってしまうと、転職はしない、人生における重要な判断をしない、というのがセオリーだと思います。

当記事では、転職するメリット・デメリットについて考えたいと思います。うつ病にかかると、まずは自分の体調を第一に考える必要があると思います。転職前に冷静に判断してから活動に入ることをお勧めします。

私もうつ病という背景がありながら転職活動をしましたが、最終的に私は転職しませんでした。結果的にその判断が大成功でした。転職をしない、ということをこのブログでは推して、記事を進めます。

転職するメリット・デメリットのまとめ

私なりにまとめたうつ病状態からの転職のメリット、デメリットが下表です。メリットとデメリットは相反してあります。

メリットデメリット
転職する・ブラック企業を抜ける
・前職のしがらみから解放される
・人間関係を断ち切れる(上司、ハラスメント)
健康リスクが非常に高い、再発リスクを負う
・人間関係を一から構築しないといけない
うまく行かないと、転職の負のスパイラル
・経歴書に傷がつく可能性
・転職が続くと生活が不安定に
・有給付与日数が一からカウントされる
転職しない・人間関係が築けていること
ダメだった場合に、他の仕事もあるということ
・会社を使い倒せること
給料が一定現保障されていること 、生活の安定
・有給付与日数が多い
・社内の目が気になる
・しばらく同じ境遇に甘んじないといけない

転職するべきとう選択

会社がブラック企業。パワハラを受けた。人間関係のしがらみからつぶれた。

そうした関係を一掃したい。というような人は転職する、というのが一番の選択肢かもしれません。同じ場所にその人がいる。それだけでストレスです。環境を変えることでしか体調回復の道筋がつけられないのであれば、それが一番の選択肢かもしれません。

うつ病になった原因を振り返って、完全に他責であること、自社に残ることで別の道がもうないのであれば、転職をすべきと考えられます。また、転職をしても体調に全く懸念がないことが条件だと思います。

転職しないという選択

転職するにあたって一番真剣に考えないといけないのは、体調の回復、生活の維持です。

転職すると、人間関係は一から構築しないといけません。慣れない環境だとストレスがかかり、より体調を崩すリスクが高まります。ただでさえ、勤怠が安定していないのであれば、新しい環境で安定して勤務することができるでしょうか。絶対にノーだと思います。新しい会社でまたうまく行かない、休みがちになる、休職になる、辞める。そいういう負のスパイラルに入っている人をこれまで多く見てきました。経歴書は自分自身の社会人経験を記したもので、ずっとその人について回ることになります。転職を繰り返す、経歴書に穴が開いてしまう。そういうことをしてしまうと、そこから逃げることはできなくなります。

今まで勤めてきた会社でそれなりに社歴があれば、人脈もあると思います。頼れる人を探す。話して頼る。これができる人がいるかいないか、大きな問題です。

経験上、うつ病からの回復は一筋縄ではいきません。 きっとまた体調を崩すこともあるでしょう。再発のリスクが大きいのが、この病気の特徴であり、辛さの一つです。こちらの記事をご参照。

うつ病の再発について:3つの視点から理由について考える
なぜうつ病の再発は非常に多いのでしょうか。しかも再発を重ねるとより確立が高まります。再発することがうつ病で苦しむ一つ大きな要因となり、いつ治るのか見通しができなくなります。その理由を理解して、再発防止につなげるようにするのが大切だと思います。

一定規模の会社であれば、一度ダメであっても、復活のチャンスをくれるはずです。いろんな仕事を通じてやれる範囲を見極めないといけません。その時、長く働ける会社はどこなのか、ということを冷静に考えることが必要と思います。徐々に回復はしていくものですから、じっと耐えて、やれる範囲を徐々に伸ばしていく。持久戦、それもいいじゃないですか。

できる限り長く働く。そして生活費をきちんと稼ぐ。会社は使えるものは使い切る。社歴が長ければ有給付与日数も多いはず。会社に入りなおすと、有給付与が少ないです。これは大きなメリットです。一般的な会社であれば、有給付与日数は会社に長くいれば、少しずつ増えていきます。

治療が長期にわたるということで、生活水準も健常な時より下がることが多いです。長い治療の中で生活水準の維持=給料をちゃんともらい続ける、ということが非常に大切だと思います。もちろんそれ(仕事を続ける)により多くの苦労があることも事実ですが。

また、パワハラを受けた。人間関係が良くない。それを回避するには転職しかないかもしれませんが、うまく人間関係が構築できない人というのは一定限いて、当の本人にも理由がある、ということは多いと感じています(管理者の目線ですが)。そういう場合、自分自身の意識・ふるまいが変わらない限り同じことを繰り返す可能性が非常に高いと思います。

勤労者ストレス調査

転職、仕事の変化が体調に大きな影響を及ぼすストレスについて、ここからファクト情報としてお伝えします。

ストレスの度合いを測るライフイベント法というものがあります。この代表的なものとして、『ホームズとレイのストレス度表 社会的再適応評価尺度 Social Readjustment Rating Scale:S.R.R.S.)』というのがあります。その後日本でも多くの追跡研究がなされており、夏目誠氏ら(大阪府立こころの健康総合センター部長など)が「勤労者のストレス度を知り、ストレスの気づきへの援助に活用するため」に、ホームズらのS.R.R.S.に準拠しながらライフイベントの内容を日本的に改変しています。

新たに職場生活に関する項目を追加した『勤労者ストレス調査表(65項目)(以下表)』があります。少し古い調査ですが、調査対象は1630名(うち女性 308名)の勤労者で、個人が感じるストレスの程度を結婚=50とし、0-100 の間で自己評価により点数化したものです。

「転職・会社を変わる(64)」「多忙による心身の過労(62)」「仕事上のミスと転職(61)」など、自分の会社や置かれた状況などが大きく転換する際に、誰しも、少なくないストレスを感じることがわかります。特に、失職や転職、過労などの長時間労働時にそれが顕著です。

特に注目したいのは『複数の要素が関係するストレスの大きさ』です。たとえば「転職(会社を変わる)」と「多忙(多忙による心身の過労)」を見てみたいと思います。

転職後、新しい仕事を覚えるために多忙になることはよくあることですが、この2項目の数値の合計は64+62=126となります。この数値は「親族の死(73)」を大幅に超えるストレス数値になっています。複数のネガティブ要因が絡み合うことがストレスの度合いを高めていることは、往々にしてあるのです。

多忙やストレスによるうつで体を崩す。ここに会社をやめる。新しい仕事に就く。ストレス要因が積み重なり、体調を維持するのは非常に難しくなると思うのです。

他にも、ライフスタイルと仕事が相互に関係するストレスも見逃せません。「仕事を解雇されて失業し(8位、47点)家計が苦しくなった(16位、38点)」。「住宅ローンを返却できず家を手放し(21位、30点)、引っ越しをした(32位、20点)」。その後「新しい仕事を見つけて職についた(18位、36点)労働条件も変わった(31位、20点)」というように、人が人生を歩む上では、さまざまなケースが想定されます。

人生様々。いろいろなイベントが起こると思います。仕事や自宅などを失い、新しい仕事が見つからない、転職ができたとしても新たなストレスにさらされている人は少なくないでしょう。

勤労者ストレス点数ランキング:出展
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1100030182.pdf

まとめ

忘れてはならないのは、うつは何度となく繰り返します。回復するまで長期戦を強いられます。そのためベストとなる選択をする。人生をしたたかに生きるためにはどうすればよいか。一時的なつらい時期だけでなく、長い目で見て総合的な判断をすることをお勧めします。

  • 転職することのデメリットもよく考えて!
  • うつとの戦いは長期戦。体調の回復、生活の維持をどう図るか。
  • 人生をしたたかに生きるためには会社にしがみつく、というのも一つの有力な手段

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