うつ病からの回復とは / 完治と寛解

回復のヒント

うつ病を治す。そのレベルによって、「寛解」と「完治」 の2つの言葉があります。

うつ病の治療は長期にわたるため、まずは日常生活を送れるレベルとして「寛解」を目指すことが一般的です。「寛解」とは、 精神疾患の病勢が静止した,あるいは一時的に回復した状態です。

うつ病の治療の難しいところとして、残念ながら一度罹患してしまうと中々完全に回復はしません。現状について受け入れて、何・どこを目指して回復させるか。病気への理解を深め、どうやって回復していくか、ということを考えなくてはいけません。元通りの完全な状態は遠いところにある場合が多く、そのギャップのある状態の自分というものを受け入れる、ということがこの病気での治療での難しいところだと思います。うつ病の特徴としてアップダウンもあり、再発が多いということも難しいことだと思います。

私の経験をもとに「寛解」と「完治」についてお伝えします。

寛解を受け入れるということ

まず、寛解という言葉の定義は以下のようになっています。

病気の症状や徴候の一部またはすべてが軽快した状態、あるいは見かけ上、消滅して正常な機能にもどった状態。緩解とも表記する。病気が完全に治った状態を治癒(完治)というが、寛解は癌(がん)など病変の再発の可能性を否定できない疾患の治療の有効度について表現する際に用いられることが多い。症状や徴候の一部が軽快あるいは消滅した状態を部分寛解といい、治療によってその疾患に特有な症状や徴候のすべてにわたって軽快あるいは消滅が確認され、検査所見にも異常が認められず、正常な機能に復帰した状態を完全寛解という。

日本大百科全書より

「うつ病」は大変再発が多い病気です。私自身、何度となくアップダウンを繰り返しました。治ったと思っても、何らかのきっかけでまた体調を崩してしまう。そういう日々が長く続きます。

再発をさせずに就労を続けていくということは、「うつ病」という病気を持病として受け止められるか、が大切なのだと思います。血圧が高い人が薬を飲み続けることは普通だと思うのに、抗うつ剤を飲むことになぜか抵抗感を持つ。少し体調がよくなったと思ったら、薬をやめようとしてしまう。この違いが治療の難しい面の一つだと感じます。「うつ病」の症状がよくなって普通の生活ができることを、通常、完治とは言わず、「寛解」といいます。寛解とは、病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指します。すなわち、「うつ病」は完治をするのがなかなか難しい病気であることの裏返しなのだと思います。

このような「うつ病」という病気の性質を考えると、治療の継続は「再発防止」という観点から大事に考えていくべきだと思います。再発はすぐにやってくるとは限りません。が、突然やってくるのも事実です。

実際に私の経験からすると、復職して3年経った時点で、仕事上一番ストレスとなる事象が引き起こされ、重度の症状で再発しました (当時の様子を書いたブログです。) 。少しずつ体調と仕事の折り合いをつけ、どういう仕事なら自分にできるか。逆にどういうことをやると体調が悪くなってしまうのか、トライアンドトライアンドエラーを繰り返して、徐々に良い状態が持続するようになっていきました。が、突然の出来事で体調が一変してしまいました。寛解というレベルになったとしても、やはり再発の危険性は普通の人より高いということを自分の身をもって感じています。

調子が良い時には、本当に治った気になります。それは仕方がないことだと思います。だれでも薬を飲み続けることには抵抗があります。それでも、生活の継続、ストレスへの配慮、治療の継続には十分注意すべきです。

寛解になった=治ったではないものの、調子を崩すことがなくなったことは「うつ病」の病気を患わっているものにとっては一つの目標であることは間違いありません。しかし、寛解=治ったとして、焦って(本人は焦っている意識はないのが多分普通でしょう)治療を中止したために、再発に対する対処が遅れひどくなる前に手が打てたのに、それが出来ず重い症状にもどってしまうことがあります。

また、寛解になるということは、言い換えると、過去の自分とは決別して新しい自分に切り替える、ということかもしれません。

私の場合、バリバリとは働けなくなった。その分、仕事の時間を削って家庭の時間を大切にする。 これをもって新しい自分のスタイルを築きたい、仕事のやり方を変えたいと思っていた時期もありました。ただし、当然のことながら生活水準は昔のようにはなりません。また、仕事を通じて自己成長を感じる、それを生きがいともしていたので、そういう自分を認めたくない、そいういう気持ちが強く、心の中で葛藤が生じました。

自分の中でこれまで築いてきた信念、生き方、プライド。これが崩れることにもなりかねなく、これを受け入れる、ということはすごく難しいことかもしれません。実際、自分にはできませんでした。

また、寛解にならなくても就労はできます。それは持病を持っていても、みな普通に働き続きられるのと同じだと思います。寛解に早くなりたいという気持ちを持ち続けるより、「うつ」という病気を持病として捉えて上手に付き合っていく姿勢が必要なのだと思います。

完治するということ

今では、私は完全に治っています。幸運なことに「完治」の状態となっています。

うつとなった原因が、仕事のストレスによる過労。休職して復帰途上のところで子供の死別の悲しみが加わり、どん底の状態となりました。仕事はパフォーマンスが出ずに評価に怯えて、評価が出るたびに体調を崩していました。

が、この心理的な問題を覆すことができ、過去の記憶を上書きすることができました。これによって心理的な問題が一層され、一気に「完治」となりました。

子供が産まれました。これで仕事ができるようになり、評価も取り戻せました。以前と同じように働ける、という自信を取り戻すことができて、「完治」となりました。

私自身3度メンタル系の疾患で体調を崩したのですが、いずれもその問題となった出来事を完全に払拭できることが起きることで、一気に体調をもとに戻すことができました。

安易に物は言えませんが、じっと辛抱強く待って、「完治」する。ということは誰しも可能だと思います。

コメント

  1. Mizuki.O より:

    私は統合失調症ですが、うつ病と同じように寛解や完治が難しい病気です。よくなった人のブログや主治医に色々相談し、完治を目指したいです。今はだんだん回復しています。少しいろいろことをきっちりやろうとし過ぎてとても疲れますが、焦らず、ゆっくり、マイペースで行きたいです。

    • goodlifemichi より:

      私は良かった時の自分と比べてしまい、早く回復したい気持ちが先立ってしまい、非常に苦労してしました。焦りの心を抑えるということは中々難しいのですが、すごく大事だと思います。ゆっくり、マイペースでいきましょう。

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