うつ病からの復帰で壁となる焦りの心を知る

回復のヒント

うつ病からの復帰に際して、焦りの心を抑えることが回復への大事なポイントになります

うつ病からの回復にあたっては、色々な記事、書籍で再発をさせないために「焦らない」ことが大事と言われます。が、これが実に難しい。私自身耳にタコができるほど、主治医から繰り返し言われてきましたが、結果的に焦ってアップダウンで苦しむ、ということを長らく経験しました。

なぜ、「焦らない」ということがこれほど難しいのか。それについて考えたいと思います。

焦り、とは

仕事であれば、復職し、社会復帰ができると早く服薬・通院などを止めたくなります。治療の継続は、いつまでも病気のままであることですから、止めたいという気持ちになるのは当然であると思います。ましてや、社会復帰をした当初はいろいろな意味で、再スタートだという気持ちも多いですし、早く仕事に慣れたい、戦力になりたいと思ったりして、ついつい仕事の方に目が向きがちです。

別の側面から焦りというのもを見てみると、例えばわかりやすいもので夏休みの宿題があると思います。
休みの前半・中盤は宿題のことは心の片隅にはあるけれども、まったくやらない。
間際になったら、焦り、終わらない、という心理から宿題を一気に片付けようとする。

こういう気持ちは人間であれば、誰しももっているもので、いわば当たり前のことだと思うのです。 何かに気持ちを向かわすための刺激、モチベーション、など人間の心理には必要なものなのではないでしょうか。

焦りからくる再発

うつ病の治療としては、焦りがマイナスになることが多々あります。

あせる、ということには回復途上では十分に気を付ける、ということが大事ですが、心の持ちようとしてはプラスに働こうとさせるため、心身のバランスを取ることが非常に難しくなります。こういう気持ちは人間であれば、誰しももっているもので、いわば当たり前のことです。が、結果として逆にマイナスになることもあります。

体調が復調途上ですと、変化・ストレスに弱い状態が続きます。
そして自分の中で対応ができる範囲が狭い中、よりがんばろうとしてしまう。疲労が取れなくなる。その結果、体調をより崩してしまう。 そういうジレンマに陥ってしまうことがあります。

再び、焦りとは何か

「焦り」とは

焦りがあることの一つ目の理由は、あなたの中に「こうするべき」という自分ルールがあるからだと思うのです。我々は、人それぞれのルールを持ち、今の自分がそのルールに則っているか確認しています。

そして、そのルールを破っている自分にダメ出しをするのです。
このダメ出しが「こんな自分はダメだ」「こうしてはいけない」「このままではダメだ」という焦りを生みます。

あなたの中にどんな「こうするべき」があるでしょうか?

  • ランク相当の仕事ができるべき
  • 期待値にそって仕事で結果を出して貢献するべき
  • 周りに迷惑をかけずに生活を送るべき
  • 何でもテキパキこなすべき
  • 規則正しく生活をするべき だらしない生活はよくない
  • 宿題は終わらすべき


たぶん、無数に出てくると思います。
あなたが焦っている時、自分の中にどういった「こうするべき」があるのかに意識を向けてみてください。

二つ目の理由です。
人には「こう思われたくない」という気持ちや「こう思われたい」という願望があるのだと思います。言い換えるとプライド、でしょうか。

「こう思われたくない」「こう思われたい」という気持ちの裏には、自分を測る基準・モノサシがあります。
その基準を満たしている自分は誇ることができ、対して、満たしていない自分は恥じらいを感じ、自分の在り方になさけなさを思うようになります。
ですので、その基準を満たしているように人から見られると嬉しく、基準を満たしていないように見られると傷つくのです。

あなたは周りからどう思われたくなくて、どう思われたいですか?

  • メンタルが弱いと思われたくない
  • 仕事ができない人間だと思われたくない
  • だらしない生活をしている人間だと思われたくない
  • 周りに迷惑をかけるような人間だと思われたくない

静かな心で自分を知る

焦りを減らす(完全に解消はできないと思います)ために、自分を知る、心を静かにする、ということが大切だと思います。

「焦り」の奥底に潜む人間の心理について触れてきました。が、その「焦り」は今必要でしょうか。

「こうするべき」ということは本当にそうでしょうか。

「こう思われたくない」ということは本当にそうでしょうか。

「こうするべき」
それを今やぶったところで、何が不都合なのでしょうか。

実は、周りからの目が気になるということがほとんどで、実際には大したことではないのではないでしょうか。逆に、周りの人のことを考えてみるとよいと思います。たとえば、あなたは会社で隣に座っている人のことにどれだけ興味を持てていますか。内面に触れるようなことを知っていますか。

心を静かに、自分の内面を知る。「焦り」ということの対処はこのことからだと思います。

治療のゴール

「焦り」を生み出すものに、果てしなく長く感じる体調の悪さがいつ終焉を迎えるか、きちんと治るのかその見込みを感じられない、ということも一因としてあると思います。

うつ病の治療は長いです。完全に回復せずとも、寛解という考えがあります。治療のゴールを変え、日常生活を取り戻すレベルをまず考える。そうした面からも「焦り」を減らせるものだと思います。

寛解についてはこちらもご参考ください。

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